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ファシリテーション力が高い人と進行するだけの人の違い5選|会議の生産性を上げる技術

解説:森田英一(beyond globalグループ President & CEO) 公開: 更新:
ファシリテーション力が高い人と進行するだけの人の違い5選|会議の生産性を上げる技術

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この動画の結論

会議に生産性のない時間が生まれるのは能力ではなく、進行役がファシリテーションを学んでいない構造の問題です。合意より決断を迫るなど5つの違いが成果を分けます。

動画の基本情報

動画タイトル 組織の生産性を下げる会議はコレ!ファシリテーション力が高い役員・管理職とただ進行するだけの人の決定的な違い5選【マネジメント】【経営戦略】【元アクセンチュアの経営者】
解説者 森田英一(もりっしー)/beyond globalグループ President & CEO
国内外1,000社以上の組織開発・研修を支援。日本の人事部「HRアワード2013」プロフェッショナル部門 最優秀賞
テーマ コミュニケーション/マネジメント/組織開発
再生時間 21:02
再生回数 3,026回視聴※YouTubeより自動取得
動画の公開日 2026年7月11日
動画URL https://www.youtube.com/watch?v=G1Xz7nlMZ8Q
チャンネル グローバル社長の「志」で自走する組織開発チャンネル

日本は会議をよく行う文化です。それなのに物事がなかなか決まらず、生産性のない時間、売上に直結しない時間を長く過ごしていると感じていませんか。アジェンダを決めてその通りに進行し、時計回りで順番に意見を回し、なんとか合意にたどり着く。そんな会議を繰り返しているのに、組織は強くなっている実感がわかない方も多いはずです。

この問題の原因は、参加者のやる気や能力ではありません。会議の進行役が「ファシリテーション」を学んでおらず、単なる進行役の役割で止まっていることが構造的な原因です。ファシリテーション力が高い人とただ進行するだけの人では、会議の成果がまったく変わります。本記事では、その決定的な違いを5つのポイントで解説します。

なぜ会議に生産性のない時間が生まれるのか

会議の進行役をやっている人の多くは、アジェンダを決めてその通り進めればよいと考えています。時計回りで順番に意見を回し、対立を避けてシャンシャンで終わらせることをよかれと思っている人も少なくありません。これがファシリテーターとしてはNGです。

形式的な合意は、後で「あの時は言わなかったが本当はこう思っていた」といった不満を生みます。しぶしぶ合意した施策は実行されず、やり直しになったり、本当は別の案が良かったのに決まったからと惰性で進めたりと、無駄が生まれます。会議が終わった後に飲み屋でこそこそ言う文化こそ、生産性を最も下げる要因です。

本来のファシリテーションは、単なる進行ではありません。ぐっと踏み込んで議論を整理し、決めるのをサポートし、ネガティブな意見もバンバン出させて議論し尽くした上で決断を迫るものです。会議は何らかの上位目的があって行うものであり、その会議によって組織が強くなったのか弱くなったのかを意識することが必要です。

ファシリテーション力が高い人と進行するだけの人の5つの違い

ファシリテーション力が高い人とただ進行するだけの人には、5つの決定的な違いがあります。いずれも「きれいに進める」ことをゴールにするか、「本質に迫り行動につなげる」ことをゴールにするかの分かれ目です。まずは一覧で確認してください。

ポイント ただ進行するだけの人 ファシリテーション力が高い人
1 合意を目指す 決断を迫る
2 発言を回す 沈黙をデバッグする
3 予定通り進める 議論を破壊する
4 公平に聞く キーマンを追い詰める
5 記録を残す 行動を確定させる

1 合意を目指すか、決断を迫るか

合意はないよりあった方がよいものですが、そのために丸めて反対意見を出させないよう持っていくのは形だけの合意です。形式的な合意は、会議後の不満・やり直し・惰性の実行を生み、生産性を下げます。

ファシリテーション力が高い人は、ネガティブな意見も含めてガチで議論し尽くした上で決断を迫ります。妥協案を作る、多数決で決める、対立を避けてシャンシャンで終わらせることをよしとするのはファシリテーターとしてNGです。「何のために決めるのか」「これを達成したいのか」に立ち返り、意見が出なければ「こういう観点もありますが皆さんどうですか」と意見を引き出すのが役割です。

2 発言を回すか、沈黙をデバッグするか

進行役の意識の人は「次は何々さん」と順番に意見を回すことで満足しがちですが、順番に言うことがゴールではないケースが多くあります。誰かの意見に違和感の表情をした人、言いにくそうにしている人を的確に察知して当てることが重要です。

沈黙や違和感は、実はディスカッションポイントとして極めて重要です。それを沈黙のまま置かず、不具合(バグ)として有効活用し、デバッグしてより良くしていきます。明確な反対まではいかなくても「ちょっとモヤモヤする」という人がいたら、「ロジカルに整理できなくてよいので、どんなモヤモヤか言葉にしてみてもらえますか」と水を向けます。これにより議論が深まり、盲点に気づけます。

3 予定通り進めるか、議論を破壊するか

進行役の意識の人は予定通り進めることを最善と考えます。アジェンダ通り時間通りに進むのが良い時もありますが、それはみんなが腹落ちしている場合に限ります。議論を進めるうちに「そもそもこれをやる意味があるのか」「この前提を先に話し合うべきではないか」という抜けが見つかることがあります。

ファシリテーション力が高い人は、勇気を持って議論を破壊し、前提や「そもそも」に立ち返ります。事前に準備したものにとらわれすぎず、議論は生き物なので「今ある議論とダンスする」感覚で進めます。本質的な方向に進んでいるかにアンテナを立て、意味のある議論を結論まで導きます。

4 公平に聞くか、キーマンを追い詰めるか

日本の会議では全員に平等な発言機会を与え、公平性を重視するケースが多くあります。しかし会議には大概キーマンがいて、実行に移す時のキーパーソンが誰かを見極めることが大切です。全員の同意を取るより、キーパーソンが覚悟を持ってやるところまで持っていく方が重要な場合があります。

全員10点の合計100点よりも、キーパーソンが本気でやりますという100点の方が価値があります。案件を進めるか進めないかという時、みんなの合意も大事ですが、キーパーソンがリスクも理解した上で覚悟を持ってやるかどうかの方が大事なことがあります。ファシリテーターは臨機応変に見極めて判断します。

5 記録を残すか、行動を確定させるか

進行役の意識の人は、会議を終え議事録がまとまったことで満足しがちです。しかし大事なのは、議論したことが実行に移されることです。会議だけやって仕事した気になってはいけません。議事録作成はAIに任せられます。

ファシリテーション力が高い人は、どんなアクションを、誰が、いつまでに、どんな風にやるのかを明確にし、担当者のコミットメントを高めます。きれいに終わったかではなく、次のアクションにつながったかをゴールにします。キーパーソンを追い込む際も特定の人ばかりに負荷が偏らないようバランスを考え、多くの人を巻き込みながら仕事を前に進めます。

解決策・打ち手

会議の目的とゴールを最初に全員で合意する

会議の冒頭で「何のためにやるのか」「何を目指すのか」を明確にし、全員で合意します。時間を最優先してシャンシャンで終わらせるのではなく、議論し尽くしてみんなが納得した上でゴールまで到達することを共有します。

説明責任だけでなく質問責任を課す

分かりやすく説明する説明責任だけでなく、疑問やモヤモヤがあれば質問する質問責任もあると伝えます。質問しないなら後で文句を言わない、疑問や反対をその場に出すのが参加者の最低限のマナーだと会議のルールとして定めます。

モヤモヤと沈黙を積極的に扱う

明確な反対意見が出ない時も、「ちょっとモヤモヤする人はいますか」と水を向けます。ロジカルに整理できなくてよいので言葉にしてもらうことで、真のディスカッションにつながり、盲点に気づけます。

前提や「そもそも」に立ち返る勇気を持つ

議論の途中で前提の抜けや「そもそもやる意味があるのか」という点に気づいたら、予定にとらわれず議論を破壊して立ち返ります。議論は生き物なので、今ある議論とダンスしながら本質的な方向に導きます。

キーパーソンを見極めてコミットを引き出す

実行段階のキーパーソンが誰かを見極め、その人がリスクも理解した上で覚悟を持ってやるところまで持っていきます。全員の薄い合意より、キーパーソンの本気の100点を引き出すことを重視します。

参加者を議論に必要な最低限の人数に絞る

アリバイ作りでオブザーバーを入れすぎると、言いにくくなりガチ議論が起きにくくなります。本当に議論できる目的に合った人だけに絞り、聞けばいい人は事後報告にします。

明日から着手する順番

  1. 会議の冒頭で目的とゴールを全員で合意する。最も着手しやすく、すべての土台になります。
  2. 参加者を議論に必要な最低限の人数に絞り、オブザーバーは事後報告に切り替える。
  3. 議事録作成はAIに任せ、ファシリテーターは行動の確定に集中する。
  4. 会議のルールとして質問責任を定め、疑問や反対はその場に出すことを求める。
  5. 「モヤモヤする人はいますか」と問いかけ、沈黙や違和感を積極的に扱う。
  6. 前提の抜けや「そもそも」に気づいたら、予定を崩してでも立ち返る。
  7. 実行段階のキーパーソンを見極め、覚悟とコミットメントを引き出して行動を確定させる。

よくある質問

ファシリテーションと進行役は何が違いますか?

進行役はアジェンダ通り進めることを目的とし、ファシリテーターは議論を整理し決断と行動へ導くことを目的とします。この5つの違いが会議の成果を大きく分けます。

会議に生産性のない時間が生まれる原因は何ですか?

進行役がファシリテーションを学んでいないことが原因です。単なる進行役として時計回りで意見を回し、対立を避けてシャンシャンで終わらせるため、物事が決まらず実行されません。

ファシリテーション力が高い人との違いはいくつありますか?

5つあります。合意か決断か、発言を回すか沈黙をデバッグするか、予定通りか議論を破壊するか、公平かキーマンか、記録か行動確定か、の5つです。

形式的な合意はなぜよくないのですか?

会議後の不満・やり直し・惰性の実行を生むからです。しぶしぶ合意した施策は実行されず、後で飲み屋でこそこそ言う文化こそ生産性を最も下げる要因です。

合意より決断を迫るとはどういうことですか?

ネガティブな意見も出させて議論し尽くした上で決めることです。妥協案作りや多数決、対立回避のシャンシャン会議はファシリテーターとしてNGとされます。

沈黙をデバッグするとは何ですか?

沈黙や違和感を放置せず議論に活かすことです。違和感の表情や言いにくそうな人を察知して当て、不具合(バグ)として有効活用し、より良い議論にします。

モヤモヤはどう扱えばよいですか?

積極的に言葉にしてもらいます。明確な反対が出なくても「モヤモヤする人はいますか」と水を向け、整理できなくてよいので言葉にしてもらうと議論が深まります。

予定通り進めるのは悪いことですか?

悪いとは限りません。みんなが腹落ちしていればよいですが、前提の抜けや「そもそも」に気づいたら予定を崩してでも立ち返ることが本質に迫る鍵になります。

議論を破壊するとはどういう意味ですか?

事前準備にとらわれず前提から議論し直すことです。「そもそもやる意味があるか」に勇気を持って踏み込み、議論は生き物として今ある議論とダンスしながら進めます。

会議は全員平等に発言させるべきですか?

必ずしもそうではありません。実行段階のキーパーソンが誰かを見極め、その人が覚悟を持ってやるところまで持っていく方が大事な場合があります。

キーパーソンとは誰のことですか?

実行に移す時のキーとなる人物です。全員10点の合計100点より、キーパーソンが本気でやりますという100点の方が価値があると考えます。

議事録は誰が作ればよいですか?

AIに任せられます。ファシリテーターは議事録作成より、どんなアクションを誰がいつまでにやるかを明確にし、行動の確定に集中すべきです。

会議のゴールは何にすべきですか?

次のアクションにつながったかをゴールにします。きれいに終わったかではなく、意思決定がされアクションが出てくることに会議をやる意味があります。

質問責任とは何ですか?

疑問や反対があれば質問する参加者の責任です。説明責任だけでなく、質問しないなら後で文句を言わない、疑問を場に出すのが最低限のマナーだと定めます。

会議の目的とゴールはいつ共有しますか?

会議の最初に全員で合意します。何のためにやり何を目指すのかを明確にし、時間優先のシャンシャンではなく納得した上でゴールまで到達することを共有します。

会議の参加者は多い方がよいですか?

いいえ、議論に必要な最低限の人数に絞るべきです。アリバイ作りでオブザーバーを増やすほど言いにくくなりガチ議論が起きにくいため、聞けばいい人は事後報告にします。

キーパーソンを追い込む時の注意点はありますか?

特定の人に負荷が偏らないようバランスを考えることです。この人ばかりになると不公平になるため、多くの人を巻き込みながら仕事を前に進めます。

ファシリテーターが持つべき心構えは何ですか?

シャンシャン会議は絶対やらない、ガチでやるという意志です。この覚悟を持って会議に臨むだけでも、会議の質は大きく変わってきます。

成果につながる会議とは何ですか?

組織が強くなる会議です。上位目的を意識し、その会議で組織が強くなったか弱くなったかを問い、行動につながって結果が出てこそ意味があります。

会議が変わると組織はどうなりますか?

組織や部署のカルチャーが変わります。会議を形式的ではなくガチ議論の場にすることが、骨太で筋肉質な強い組織にする第一歩になります。

まとめ

  • 会議に生産性のない時間が生まれるのは能力の問題ではなく、進行役がファシリテーションを学んでいない構造の問題です。
  • ファシリテーション力が高い人と進行するだけの人には、合意か決断か、沈黙の扱い、議論の破壊、キーマン、行動確定の5つの違いがあります。
  • 形式的な合意やシャンシャン会議は不満とやり直しを生むため、ガチ議論で決断を迫り行動を確定させます。
  • 会議の目的とゴールを最初に全員で合意し、説明責任だけでなく質問責任も課します。
  • 参加者は議論に必要な最低限の人数に絞り、議事録はAIに任せて行動の確定に集中します。

まずは次の会議の冒頭で、目的とゴールを全員で合意するところから始めてください。

動画特典

この動画では、ガチ対話をどのように場作りし、ファシリテーションしていけばよいかのポイントをまとめた「ガチ対話ファシリテーションガイドブック」を特典としてご用意しています。皆さんの会議がより生産的で実りあるものになるようご活用ください。

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