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日本企業のイノベーションが起きない理由とやってはいけない3つの構造|売上150倍の事例から解説

解説:森田英一(beyond globalグループ President & CEO) 公開: 更新:
日本企業のイノベーションが起きない理由とやってはいけない3つの構造|売上150倍の事例から解説

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この動画の結論

日本企業にイノベーションが起きない原因は個人ではなく構造です。商品ではなく事業者のマインドを磨いた結果、売上は150倍になりました。

動画の基本情報

動画タイトル 【完全解説】イノベーションが起きない本当の理由。日本企業の「マインドセット」を破壊し、世界基準のサービスと並ぶ日本型イノベーションの生み方とは?【大企業戦略/ビジネス/リーダーシップ】
解説者 森田英一(もりっしー)/beyond globalグループ President & CEO
国内外1,000社以上の組織開発・研修を支援。日本の人事部「HRアワード2013」教育・研修部門 最優秀賞
テーマ マネジメント/リーダーシップ/組織開発
再生時間 1:08:42
再生回数 856回視聴※YouTubeより自動取得
動画の公開日 2026年3月29日
動画URL https://www.youtube.com/watch?v=r9ibajBHWDE
チャンネル グローバル社長の「志」で自走する組織開発チャンネル

「品質には自信があるのに売れない」「改善は毎日やっているのに、新しいものが生まれない」。日本企業の現場で長く繰り返されてきた言葉です。1990年代に世界中の空港の看板を埋めていた日本企業の名前は、韓国や中国の企業に置き換わっていきました。

この記事の結論を先にお伝えします。イノベーションが起きない原因は、個人の発想力ではなく組織の構造と物差しの狭さにあります。商品ではなく事業者のマインドを磨いた結果、ある地方の事業者は売上を150倍にしました。磨き続ける「改善」に、土台を変える「変化」を掛け算できるかが分かれ目です。今回は、アクティブラーニングと「日本の宝物」プロジェクトを手がける対談ゲストを迎え、森田英一との対談をもとに、その構造を解きほぐします。

なぜ「改善は得意なのにイノベーションが起きない」のか

改善とは、すでにある土台の上に積み上げていく行為です。コンストラクト(構築)と呼べる営みで、積み上げる以上、土台そのものは変えられません。ジャンルが極まると、最後は1mm単位の研磨を競う勝負になります。

もう一つの進化がチェンジ(変化)です。「そもそもマーケットが何を求めているか」を問い直す方向の進化で、この構築の領域と変化の領域が重なるところにイノベーションが生まれます。日本企業が強いのは構築の側だけで、変化の側の感度が育っていません。

観点 改善(構築) イノベーション(構築×変化)
方向 ある方向へ整えていく そもそもの方向を問い直す
土台 変えられない 土台ごと掛け直す
判断基準 社内の品質基準 マーケットと世界の潮流
行き着く先 最後の1mmの研磨 「そっちだったのか」という転換

イノベーションを単純化すると、2つの別のものが出会うことです。同じ種類のものからは起きにくく、違うものがぶつかる必要があります。移民の国であるアメリカやシンガポールでは、背景も物差しも違う人同士が小学校の頃から議論し、「そういう考え方もあるのか」という気づきが日常的に起こります。

日本は島国であり、全員が同じ基準で考えるから一丸となれる同質性が強みでした。ところがイノベーションの文脈では、その同質性が足かせになります。会社から飛び出して他の種族と話す機会がなければ、新しいものは生まれにくくなります。

もう一つの落とし穴が、磨く対象を間違えることです。良いものをそのまま海外へ持っていっても、売れないものは売れません。日本人にとって気持ちのいい見せ方が、現地でも気持ちいいとは限らないからです。

香港に持ち込んだある商品は、現地でグランプリを取れませんでした。現地スタッフの評価は「暗い」。日本では渋い、職人的、深みがあると評価される色味が、華僑の世界では地味に見えます。真っ赤や金色でようやく「晴れやか」と受け取られます。

その後、現地から「売り方を変えたいので100個、200個まとめて送ってほしい」と連絡が来ました。使い道はパフェの上に茶大福を乗せることでした。甘すぎるのではと考えましたが、甘さの基準そのものが違いました。結果は月1万個、その事業者の売上は150倍になりました。

少しチューニングを変えるだけで成果はカクンと上がります。だからこそ磨くべき対象は商品ではなく事業者のマインドです。本人が「こういう挑戦をするべきだ」と思わない限り、商品は良くなりません。

価値を決める方程式「価値=差分×理解」

「日本の宝物」で繰り返し使われている方程式があります。価値=差分×理解という式です。この2つが揃ったとき、はじめて人は価値を感じます。

要素 意味 欠けたときに起きること
差分 既知のデータに対する新規性 誰にも着目されない
理解 相手が受け入れられるかどうか 「変なもの」として拒否される

人間の脳は差分を見ています。既知のデータに対して新規性があるとき、驚いたり、面白いと感じたり、危険だと判断したりします。逆に差分のないものには何も着目しません。普通の机を見て「すごい机だ」と思わないのはそのためです。

これがオレンジ色の机なら「なぜオレンジなのか」という疑問が立ちます。そこで次に効くのが理解です。同じオレンジ色のジャケットでも、「今っぽい、イノベーションを起こす会社ならそのくらいがいい」と受け取る会社と、「あんな変わった人を入れるべきか」と受け取る会社の両方があります。

理解は時代とともに動きます。昭和型の発想は揺らぎ、かつての当たり前がむしろ悪とされるようになりました。日本の基準値が世界基準に追いついていない領域も、いまだに残っています。

重要なのは、これが足し算ではなく掛け算だという点です。どちらかがゼロなら価値もゼロです。300年続く技術を持っていても、いまの時代に合わせていなければ0点が掛かります。

元々の力(基礎) いまの時代への合わせ方 掛け算の結果
100 0(時代に合わせていない) 0
100 100(いまの時代に合わせた) 10,000

「日本の宝物」では、地方・全国・海外の審査員がそれぞれ違う基準で評価します。その差を浴び続けることで、自分の商品は地方で売るべきか、東京で受けるか、シンガポールで通用するかが見えてきます。

挑戦をためらわせる、日本人の前提

挑戦するには脳内でドーパミンが出る必要があり、その出やすさには集団差があります。移民の国であるアメリカには危険なことにワクワクする人が集まりやすく、データとしてもアメリカ人は出やすく日本人は出にくい傾向が示されています。

ただし優劣の話ではありません。アクセルとブレーキはどちらも必要です。問題は、ブレーキを踏みやすい気質だと自覚しないまま「イノベーションを起こそう」と号令をかけてしまうことにあります。

機能 働き 強く出る場面
アクセル 危険や未知にワクワクして踏み出す 移民国家、起業家、海外展開
ブレーキ リスクを察知して止める 品質管理、納期遵守、安全確保

日本のブレーキの強さは、「ちゃんとしている」という形で表れます。新幹線が22分ちょうどに停まるためには、19分41秒からブレーキをかけるといった手順が秒単位で決まっています。

研修の現場でも同じです。ある大手広告代理店では35分、40分と戻ってくるのに対し、鉄道会社では「10分休憩」と伝えると全員が5分前に着席します。休憩が実質5分しかなくなるため、15分休憩に変えたほどでした。

掃除も片付けも最後まで全員でやる。この性質は江戸時代から刷り込まれたもので、他の国ではほとんど見られません。矯正すべき欠点ではなく、活かすべき資産です。ここから生まれるものを日本型イノベーションと呼べます。

日本企業がイノベーションでやってはいけないこと3選

No やってはいけないこと 起きること
1 上がブレーキをかける構造を放置する 失敗できず、企画が全部潰れる
2 筋を決めないまま「青い」アイデアで走らせる そもそも成立しない企画に時間を使う
3 大義(北極星)を掲げずに新規事業を切り離す 力関係で新規事業が負ける

1. 上がブレーキをかける構造を放置する

大企業では意思決定が上にあり、現場に任されていません。修正向上のため、練り直すためという名目で部長陣や取締役がブレーキをかけに来ます。「そんなの儲からないでしょう」の一言で、企画が次々と潰されていきます。

しかし、失敗しないものは良くなりません。失敗させる勇気がないのであれば、イノベーションという言葉を使うべきではありません。失敗はお金を失うものでもリスクでもなく、成功に近づいている工程です。

問題は個々の判断ではなく、ストップをかける構造そのものです。この構造が変わらない限り、どれだけ号令をかけても生まれません。

2. 筋を決めないまま「青い」アイデアで走らせる

1つ目とは逆の失敗もあります。純粋培養で育った社員や入社したばかりの20代だけに考えさせると、発想が青すぎて企画がしょぼくなりがちです。練習として価値はありますが、そのまま実行してもうまくいきません。

筋を選ぶのは誰でも彼でもやるべき仕事ではありません。戦略チームなど任された人たちが「うちの強みはここだから、方向はこちら」という筋を先に決めておく必要があります。

専門家を入れておけば、国際ルールや保険のルールで許されないといった一発でダメな企画を早く弾けます。筋は特別チームで一度揉んでおくことが有効です。

3. 大義(北極星)を掲げずに新規事業を切り離す

3つ目が、実は最も重要かもしれない論点です。大きな会社では最も売上のある部門が力を持ちます。新規事業はまだ金を生んでいないため立場が弱く、予算も権限もなく、フリースペースで活動していることさえあります。

この状況で新規事業がいいことを言っても通りません。だからこそ、最も売上を出している人たちでさえ「確かにそうだ」と言える北極星が必要です。一丸となってこれはやるべきだという機運がなければ、新しいものは作れません。

象徴的なのがソニーの事例です。プレイステーションのチームは、エレキが強い本体の中に置くと潰されるため、品川ではなく青山に切り離されていました。メンバーの多くはゲームクリエイター、つまりアーティストで、ビジネスの前提も人種も違いました。

それでも、そこには元々のソニーの人たちも入り、「ソニーがやるってこういうことでしょ」という共通認識だけは握られていました。だから喧嘩をしても戻れます。その後このチームはソニーの屋台骨となり、ゲーム分野は世界トップに育ちました。

日本型イノベーションを起こす打ち手

商品ではなく、事業者のマインドを磨く

「日本の宝物」では4つの階段が用意されています。まず地方でセミナーを行い、次に地方大会、そこで1位・2位になった事業者が全国大会へ、全国大会の1位・2位が世界大会へ進みます。

地方から世界大会までは1年ちょっとあり、その間に100パターンほど磨き上げます。そのくらい上げる人がようやく世界で通用します。大変だと感じるのではなく、息を吸って吐くように磨き続ける状態を目指します。

異質な人と出会う機会を設計する

物差しを増やすには、環境を変えることと人と出会うことの2つが必要です。大企業の中にいると、その集団がすべてに見えてきます。会社の外で違う物差しを持つ人と働くと、返ってくるボールが想定を超えてくるため、基準値そのものが引き上がります。

フィンランドで若者が主催し世界中の起業家を呼ぶイベントは、レーザーを飛ばしてロックコンサートのように起業をリスペクトする場でした。それを見た夜のうちに「日本でやろう」となり、3か月で3億円を集めて開催しています。英語でなければ世界中から人が来ないため、全編英語で実施しました。

こうした場に集まる人は報酬で動いていません。弁当持ちでもボランティアでもいいので、プロジェクトに混ぜてもらうところから機会は増えていきます。

海外スタートアップへの少額出資を学習機会に変える

多少キャッシュのある会社であれば、東南アジアなどのスタートアップに少額出資することをおすすめします。出資すると相手は協力的になり情報を開示してくれるため、一緒に何をやるかを前向きに話し合えます。

これは市場リサーチにもなり、海外の人との付き合い方を学ぶ場にもなります。リターンがなくても学習効果としてペイします。研修に行くより、少額出資して一緒に試行錯誤する体験価値のほうが高い時代です。

むしろ、ペイしなくていいくらいの気持ちで捨てに行く姿勢が必要です。世界には物差しもルールも違う相手がいます。騙される回数が増えると、「この相手はここまでは正直だが、ここから先は超えてくる」という感覚が育ちます。

締め切りを守らない相手も出てきます。日本人の締め切り感覚は世界的に見て特殊で、多くの国では期限は破られる前提です。破らせない方法を考えること自体が投資であり学びです。

交渉力も、注ぎ込んだ失敗の上に育ちます。シンガポールで初めてイベントを行った際は、日本のトップレベルの料理人が来ること、その食材が若手の練習になることをホテルに伝え、場所代をゼロにしました。ここまで交渉できるようになる前に重ねた失敗が効いています。

既存の100を、いまの時代の100に掛け直す

新潟県にある300年続く漬物の事業者は、江戸時代には江戸から歩いて食べに来たと伝わるほどの酒粕漬けを作っていました。技術は本物です。しかし、いまの若い人は漬物も白いご飯も食べなくなっています。

そこで持ち出されたのがマカロンの話でした。マカロンは味で圧倒しているわけではないのに売れている。技術では勝っているのに選ばれていない。この事実が転換のきっかけになりました。

最初に生まれたのは、最中のような皮でクリームチーズを包む商品です。和の素材では同じことの繰り返しになるため、洋の素材を選びました。長年使い込まれた粕床はそのまま食べられるほど美味しく、そこにクリームチーズを漬けると再発酵したような旨味になります。

次の段階では、そのクリームチーズの中に漬物を入れました。結果として地方大会でグランプリ、全国大会で部門グランプリ、最後は全部門を突破して日本一になりました。スペインのサンセバスチャンから来たシェフが九州から食べ歩いた末に、「日本で食べて一番美味しかったのはこれ」と評価したのもこの商品です。

ゼロから作ったイノベーションではなく、自分たちの最大の資産をいまの人たちに合わせ直した結果だと言えます。

「めんどくさい領域」を極める

チョコレートには必ず乳化剤が入っています。入れないと味が整わないからです。カカオは香りが強く扱いが難しいうえ、産地は暑い国が多く原料の品質にばらつきがあります。調整剤で安定させた結果、本来の美味しさが失われます。

原料、焙煎、最後の調理の3工程をすべて整えるのは壮大な職人技です。まず原料の段階で、インドネシアで良いカカオには高く払う仕組みを作った人がいました。焙煎も整い、生チョコのようにドロっとした状態まで作れるようになりました。

最後の調理を担ったのが高知県の事業者です。2年かけて完成させたチョコレートは、つまめないほど柔らかく、嫌な苦味ではない苦味が口の中に広がります。北海道の有名なチョコレートと食べ比べるプレゼンテーションを行うほどの一品です。

同じ高知には、海水を太陽の光だけで干して塩にする事業者もいます。塩は数時間でも作れますが、指の感覚だけで味を整え続け、極限まで磨き上げます。その塩は3日間で3,000万円、1年で1億円を売り上げ、パリのミシュラン三つ星のシェフは1kgあたり100万円で購入しました。

AIが新しい理論を自ら発見する時代に入り、発想の領域はAIが担う可能性があります。一方で、めんどくさいけれどちゃんとやれば価値が出る領域は人間にしかできません。日本人が得意とするのは、まさにこのめんどくささを厭わない領域です。

開発の川上からマーケットを見る

マーケティングは、できあがったものをどう売るかではなく、もっと川上の開発段階から必要になる発想です。世界が何を求めているかを知らないまま作ったものは、後から売り方を工夫しても届きません。

シンガポールのヨーグルト店は分かりやすい例です。紙のカップにヨーグルトを入れ、好きな具材をトッピングします。どの具材もグラム単位の量り売りなので、つい乗せすぎる設計です。味は突出していませんが、この楽しさで売れています。飲み物は出さず、めんどくさいオペレーションは持ちません。

多民族国家では、マレー系にもインド系にも通用するユニバーサルな価値が磨かれやすく、テストマーケティングもしやすくなります。体験の幅を広げないと、発想そのものが出てきません。

AIを言語と文化の橋渡しに使う

イベント用のチラシに使う英語のコピーを作る際、アメリカ人ネイティブとシンガポール人ネイティブでは刺さる表現が異なります。それぞれに響く英語を書き分けるようAIに指示すると、明らかに違う表現が出てきます。優劣ではなく、刺さる相手が違うのです。

AIが返しているのはデータの中の反応ですが、それが分かるだけで判断の精度は変わります。ディープリサーチを使えば、ローカル言語でのリサーチもすぐにできます。

かつては10年シンガポールにいた人が強い世界でした。いまは言語と文化の壁をAIが橋渡しするため、やろうと思えば来月にも挑戦できます。お金と時間をかけないと分からなかったことが分かる分、挑戦しがいのある時期に入りました。

改善そのものを疑う改善をする

アメリカの大学には平常点があり、教授は答えを教えず「What do you think?」と学生に当ててきます。Aさんが答えたら、Bさんは違うことを言わないと点になりません。

Bさんは「Aさんの意見も良いが、こういう弱点があるからこうではないか」と返します。一度受け取ったうえで別の視点から改善し、優れた学生は議論の後に全体をまとめ直します。

日本ではいい話を聞くと、受け入れてそのままコピーしようとしがちです。良いアイデアが出たと思っても、翌日読み返すと大したことがないという経験は誰にでもあります。否定ではなく、もっと良くできる別視点を持つ意味で、翌日もう一度疑うことが有効です。

その際に使えるのが差分×理解の式です。ある視点は一方にしかスポットライトを当てていないため、必ず見えていない側があります。

議論を止めて実践に移す

突き詰めれば議論はいくらでも続けられます。どこかで一度置いて実践する判断が必要で、実践しない限り本物の蓄積は起きません。

アメリカでは自動運転や民泊のようにグレーで危うい領域も、まずやらせてみようという空気があります。日本で同じことは難しく、その違いが新しい事業の生まれ方を分けています。

議論としての修正向上と多面的な批判的思考を行ったうえで、ある時点で実践に移す。そこでブレーキをかけない気分を持てるかどうかが重要です。

明日から着手する順番

  1. 自社でイノベーションが止まる箇所を、3つの構造(上のブレーキ・筋の不在・大義の不在)で点検する。
  2. 北極星となる大義を言語化し、最も売上のある部門にも通る言葉にする。
  3. 筋を決める少人数の戦略チームを先に置き、専門家を1名入れる。
  4. 失敗を「成功に近づく工程」と定義し直し、どこまで止めないかのルールを決める。
  5. 自分と違う物差しを持つ人に会う予定を、今月中に1件入れる。
  6. 主力商品を「差分×理解」で点検し、どちらが弱いかを書き出す。
  7. AIで、狙う国ごとに刺さる表現とニーズの違いを比較する。
  8. 海外スタートアップへの少額出資や、小さな共同プロジェクトを検討する。
  9. 議論を一度止め、1つだけ実践に移してテストする。
  10. 翌日もう一度疑い、別視点から磨き直す。これを回し続ける。

よくある質問

日本企業でイノベーションが起きにくい最大の理由は何ですか?

意思決定が現場ではなく上にあり、部長陣や取締役がブレーキをかける構造が最大の理由です。失敗させる勇気のない組織からは生まれません。

改善とイノベーションは何が違いますか?

改善は既存の土台に積み上げる行為、イノベーションは土台ごと変える行為です。構築と変化の2つが重なる領域にイノベーションがあります。

イノベーションを一言で定義するとどうなりますか?

2つの別のものが出会うことです。同じ種類の人や情報だけが集まる場所では、新しい発想は生まれにくくなります。

商品と事業者のマインド、どちらを先に磨くべきですか?

事業者のマインドが先です。こういう挑戦をするべきだと本人が思わない限り、商品を磨いても良くなりません。

海外で売るには商品をどのくらい磨き直す必要がありますか?

1年ほどで100パターン磨き直す水準が目安です。息を吸って吐くように磨き続けられる状態を目指します。

日本の良いものが海外で売れないのはなぜですか?

日本で心地よい見せ方が、現地でも心地よいとは限らないためです。香港では渋いデザインが「暗い」と評価されました。

「価値=差分×理解」とはどういう意味ですか?

価値は差分と理解の掛け算で決まるという考え方です。新規性があり、かつ相手が受け入れられるときにヒットします。

差分だけを大きくすればヒットしますか?

ヒットしません。差分が大きくても理解されなければ拒否されます。理解は人と時代で動くため、合わせ込みが必要です。

基礎技術があれば海外でも通用しますか?

通用しません。掛け算なので、時代への適合が0なら価値も0です。100の技術を今の100に合わせて1万になります。

日本人は挑戦に向いていないのですか?

向き不向きではなく傾向の差です。挑戦に必要なドーパミンが出やすい人はアメリカに多く、日本人は出にくいとデータが示しています。

日本人の「ちゃんとしている」性質は強みになりますか?

強みになります。新幹線を22分に停めるため19分41秒から操作するような精緻さが、日本型イノベーションの土台です。

異質な人と出会う機会はどう作ればよいですか?

環境と人を変えることです。会社の外のプロジェクトに弁当持ちでも参加し、違う物差しを持つ人と働く機会を増やします。

海外スタートアップへの少額出資にはどんな意味がありますか?

市場リサーチと学習の両方になります。出資すると相手が情報を開示し、協力的に進められるためです。

出資がリターンを生まなくても意味はありますか?

あります。学習効果として十分にペイします。研修に行くより、少額出資して一緒に試行錯誤する体験価値が高い時代です。

海外で騙された経験は無駄になりませんか?

無駄になりません。騙される回数が増えるほど、相手をどこまで信用できるかを見極める感覚が育ちます。

大企業でイノベーションを潰さないためには何が必要ですか?

失敗を損失ではなく成功に近づく工程と捉える構造が必要です。ストップをかける構造が変わらない限り生まれません。

若手だけに新規事業を考えさせるのはなぜ危険ですか?

発想が青く、筋の通らない企画になりやすいためです。筋は戦略チームと専門家を入れて先に決めておきます。

大義(北極星)はなぜ必要ですか?

最も売上を持つ部門さえ納得する北極星がないと、新規事業は力関係で潰されるためです。あれば喧嘩しても戻れます。

AIはイノベーションにどう使えますか?

言語と文化の壁の橋渡しに使えます。アメリカ人とシンガポール人で刺さる英語表現が違う点まで踏まえた提案が得られます。

議論と実践のバランスはどう取ればよいですか?

議論は修正向上に有効ですが、どこかで一度置いて実践します。実践しない限り、本物の蓄積は起きません。

まとめ

  • イノベーションが起きない原因は個人の発想力ではなく、上のブレーキ・筋の不在・大義の不在という3つの構造にあります。
  • 改善は土台の上に積み上げる行為で、土台を変える変化と掛け合わせたときにイノベーションが生まれます。
  • 価値=差分×理解。掛け算なので、300年の技術があっても時代に合わせなければ価値は0になります。
  • 磨くべきは商品ではなく事業者のマインドです。見せ方のチューニングを変えた事業者は売上が150倍になりました。
  • 日本の「ちゃんとしている」性質は資産です。めんどくさい領域を極めた塩は1kg100万円で取引されています。

まずは自分と違う物差しを持つ人に会う予定を1件入れ、主力商品を差分と理解の観点で点検するところから始めてください。

動画特典

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